せんとくんが いた

大阪に京橋という駅がある。


大阪ビジネスパークがあるビジネス街であり、駅裏は風俗店が立ち並ぶ歓楽街。
出勤の際に、私はその駅で乗り換える。


そこに、せんとくんがいた。


ほとんどの人が、彼を気に止めない。
皆、急いでいる。疲れている。恐れている。


しかし、彼は悠久の時を背負い、一人悠然と立っていた。
私は、少しありがたい気持ちになった。